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少子高齢化が進む現代社会において、日本では高齢者の人口が年々増加しています。内閣府の統計によれば、65歳以上の人口はすでに全体の3割近くを占めており、今後もその割合はさらに高まっていくと予想されています。そのような背景から、「シニア市場」は年々拡大し、多くの企業が注目する大きなマーケットとなっています。
特に注目されているのが、心身ともに健康で、趣味や旅行、学び直し、ボランティア活動などを積極的に楽しむ「アクティブシニア」と呼ばれる層です。かつてのシニア世代とは異なり、年齢にとらわれず新しいことに挑戦する姿勢を持ち、生活を豊かにするための消費意欲も旺盛であることが特徴です。そのため、アクティブシニアは今やマーケティング戦略の重要なターゲットとして位置づけられています。
今回の記事では、この「アクティブシニア」とは具体的にどのような人たちを指すのか、その定義や行動パターン、消費傾向について詳しく見ていきます。また、近い未来には私たち自身もこの世代に入っていくことを踏まえ、「これからのシニア像」についても考えてみたいと思います。
アクティブシニアとは?
アクティブシニアとは、年齢を重ねても心身ともに健康で、積極的に活動するライフスタイルを送る人々のことを指します。単に「シニア」と呼ばれる世代の中でも、特に前向きで行動力があり、自分の生活を楽しみながら社会とのつながりも大切にしている層です。
彼らは、スポーツジムで体を動かしたり、旅行に出かけて新しい場所を訪れたりと、日常生活の中でアクティブに過ごしています。また、学び直しや趣味の教室に参加するなど、知的好奇心も旺盛で、常に新しいことに挑戦する姿勢を持っています。ファッションや美容にも関心が高く、「いくつになっても自分らしく輝きたい」という気持ちが行動の原動力になっています。
さらに、地域活動やボランティアを通じて社会との関わりを持つ人も多く、単に自分のためだけでなく、周囲や社会に貢献することにも積極的です。このように、アクティブシニアは年齢に縛られず、充実した毎日を自らつくり出す存在として注目されています。
アクティブシニアのくらしとは
アクティブシニアは、健康や暮らしの充実を意識しながら、積極的に活動する世代です。ここでは、その代表的な特徴をいくつかご紹介します。
健康について
アクティブシニアの多くは、日々の健康管理を大切にしています。ジムに通って筋力トレーニングをしたり、ウォーキングやヨガで体を動かしたりと、フィットネス活動に積極的です。食生活にも気を配り、栄養バランスを意識した食事を取り入れる人も増えています。健康上の大きな問題が少ないため、外出や旅行など行動範囲も広がりやすいのが特徴です。
経済について
長年の勤労生活で培った蓄えや、年金などの安定した収入源があることから、経済的に安心できる基盤を持っている人が多いのもアクティブシニアの特徴です。そのため、旅行や趣味、教育、自己投資といった分野への支出を前向きに行う傾向があります。「自分や家族の時間を大切にしたい」という思いから、経験や学びにお金をかけるケースが目立ちます。
デジタル社会との付き合い方
今のシニア世代は、スマートフォンやインターネットを日常的に使いこなしています。SNSを通じて友人や家族と交流したり、動画配信サービスやオンラインショッピングを利用したりと、デジタルを活用することが当たり前になっています。これにより、従来のメディアだけでなく、デジタルマーケティングのターゲットとしても大変有望な層といえるでしょう。
社会参加について
地域社会やコミュニティとのつながりを大切にしているのも、アクティブシニアの特徴です。ボランティア活動や地域イベントに参加し、人との交流を楽しみながら、自分の役割を見いだしています。社会的なネットワークを広げることによって、心の充実感や生きがいにつながっているのです。
アクティブシニアの消費傾向は?
アクティブシニアは「人生をもっと豊かにするための消費」を積極的に行う傾向があります。具体的にどのような分野で消費意欲が高いのかを見ていきましょう。
旅行・レジャー
アクティブシニアにとって旅行やレジャーは大きな楽しみのひとつです。国内旅行や海外旅行だけでなく、気軽に参加できる日帰りツアーも人気があります。観光地を巡るだけでなく、現地での文化体験や美味しい食事を味わうなど、「思い出づくり」に価値を見いだす人が多いのが特徴です。時間と経済的余裕があるからこそ、旅行関連の消費は今後も伸びていくと考えられます。
学習・趣味
「まだまだ新しいことに挑戦したい」という意欲を持っているのがアクティブシニアです。カルチャースクールや語学学習、オンライン講座などに積極的に参加し、知識やスキルを身につけることを楽しんでいます。絵画や音楽、料理、ガーデニングなど趣味の幅も広く、学びや趣味に関連する消費が活発に行われています。
消費意欲の高さ
アクティブシニアは「自分らしく暮らす」ための支出を惜しみません。特に健康関連商品、旅行やレジャー、趣味や学習といった分野において、質の高い商品やサービスを選ぶ傾向があります。また、家族との時間を大切にすることから、子や孫へのプレゼントや体験の共有にお金をかける人も多いです。このように、アクティブシニアは「経験や喜び」に価値を見出す消費行動が目立っています。
まとめ・未来世代へのつながり
アクティブシニアは、これまでのシニア像とは一線を画し、健康で活動的、そして消費意欲も旺盛な世代として注目されています。彼らは「年齢に縛られないライフスタイル」を実現しており、その姿は次の世代にとっても大きなヒントになるでしょう。
私たちもやがてアクティブシニア世代に入っていきます。そのとき、どのように人生を楽しむのか、どんな学びや体験を大切にするのかは、今からの意識や行動によって変わってきます。健康づくりやデジタル活用、趣味や学びへの投資は、将来の自分を豊かにする準備といえるかもしれません。
実際に、自分の興味のある趣味の教室や、自治体が主催しているボランティア活動の教室に参加してみると、そこには多くの60代や70代の方々が集まっています。みなさんとても元気で明るく、同世代の仲間と楽しそうに活動している姿に出会うことができます。
私自身、職場では「年長者」として扱われることが多く、年下の同僚に気を使う場面も少なくありません。ところが、このような教室や集まりに顔を出してみると、そこでは立場が一変します。参加者の中では私の方が年下にあたるため、思いがけず「若い人」という扱いを受けるのです。
そうした経験を通して、「まだまだ自分は年齢で引け目を感じる必要はないのだな」と改めて気づかされます。むしろ、今の年齢だからこそできること、学べること、楽しめることがたくさんあるのだと実感します。人生の先輩方と交流することで刺激を受け、自分の未来の姿を重ね合わせながら、より前向きな気持ちで日々を過ごすことができるようになります。
アクティブシニアが見せてくれる「いくつになっても自分らしく生きる姿」は、これからの時代にふさわしい新しいライフスタイルのモデルです。年齢に関係なく挑戦し続ける姿勢を持ち、人生100年時代を前向きに歩んでいきたいものですね。
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