内職って副業とは違うの？

一方で「内職」と呼ばれる働き方は、少し異なるイメージを持たれている方も多いかもしれません。主に自宅での軽作業が中心で、企業や個人事業主から依頼された単純作業（シール貼りや袋詰め、手芸など）をこなすことで報酬を得るスタイルです。

在宅でできるため、「気軽に始められる」「家事や育児の合間にできる」といったメリットがある一方で、単価が安く、まとまった収入を得るには相当な時間が必要になることも少なくありません。

意外と知られていない「税金」の話

副業か内職かに関わらず、収入が発生すれば、税金の対象になります。

「ほんの少しの収入だから大丈夫」「パートじゃないし申告はいらない」と考えてしまいがちですが、その思い込みが後々のトラブルにつながる可能性があるのです。

たとえば、会社に勤めて給与を得ている人が、副業や内職で年間20万円を超える所得を得た場合、その収入は本業以外の所得として確定申告が必要になります。

逆に、年間20万円未満であれば確定申告が不要なケースもありますが、住民税については別です。たとえ少額でも、住民税の申告が必要になる場合があるので、注意が必要です。

会社にバレずに申告する？

「税務署に申告したら、会社に副業がバレてしまうのでは？」と不安に感じる方も多いと思います。

でも、実は確定申告書の「住民税に関する事項」で「自分で納付」にチェックを入れることで、住民税を会社経由でなく、自分で納付する方法が選べます。

この方法を選べば、会社に副業や内職の詳細が通知されるリスクを避けることができるのです。

副業と内職の線引きは？

実は、法律上は「副業」と「内職」に明確な違いはありません。どちらも「本業以外の収入源」であることに変わりはなく、税務上は同じ扱いになります。

ただし、実際の企業の就業規則などでは、「副業は禁止だけど内職は黙認している」といったケースも多く見られます。たとえば、会社の競合となるような仕事や、対外的に営業活動を行う仕事は禁止されていても、自宅での単純作業や少額の在宅ワークは黙認される場合があります。

内職の多くは企業の業務を分業化するための裏方的な仕事であり、社外に影響を及ぼすものではないため、「会社の信用を損なう行為」とは言い難いことも理由の一つです。

副業や内職を始める前にやっておきたいこと

• 会社の就業規則を確認しておく（副業や内職に関する記載があるか）
• 収入が発生した場合は、税金の申告について事前に調べておく
• 年間20万円以上の所得がある場合は確定申告の準備をする
• 住民税は「自分で納付」にすることで会社に知られずに申告可能

まとめ：ルールを知れば安心して続けられる

「内職は副業じゃないから大丈夫」と思い込まず、あらかじめ必要な手続きやルールを把握しておくことで、安心して在宅ワークや副業を続けていくことができます。

収入が発生する以上、責任もついて回ります。きちんと対応すれば、焦ることなく、トラブルを避けながら副業ライフを楽しむことができます。

ほんの少しの知識と準備が、あなたの新しい働き方の大きな安心につながるはずです。